テクニカル分析の基礎

貿易手形

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貿易実務・事務処理

支払手形とは?勘定科目の説明と仕訳例、書き方や取引の流れまで解説

支払手形とは?勘定科目の説明と仕訳例、書き方や取引の流れまで解説

支払手形

ここでは、支払手形を記載する際のポイントを見ていきましょう。

支払期日
支払期日を記載します。

相手先
受取人の社名を記載します。

金額
金額を記載します。一般的には、チェックライターで印字します。手書きでも問題ありませんが、その場合は漢数字で記載します。

振出日
仕入先等の相手に、手形を渡す日を記載します。

振出人
自社の住所や名前、代表者の肩書と氏名を記載し、会社の銀行印を押印します。ゴム印でも問題ありませんが、この場合も会社の銀行印も押印します。

印紙
代金に応じた印紙を貼り付けます。

記載金額収入印紙
10万円未満非課税
10万円以上100万円以下200円
100万円を超え200万円以下400円
200万円を超え300万円以下600円
300万円を超え500万円以下1千円

支払手形取引の仕訳例

支払手形取引での仕訳は、一般的に、手形を振り出した時期日が到来し代金が支払われた時の2つが必要です。

「支払手形」の勘定科目を用いる

支払手形取引では、「 支払手形 」の勘定科目を用います。「支払手形」は、流動負債の科目になります。

1.商品購入と支払手形の振り出しが同時の場合

・手形振り出し時

仕入先から商品500,000円を購入し、約束手形で支払った

借方貸方
仕入 500,000円支払手形 500,000円

・期日が到来し代金が支払われた時
上記約束手形が期日を迎え、当座預金から500,000円が引き落とされた

借方貸方
支払手形 500,000円当座預金 500,000円

2.商品購入と支払手形の振り出しが別日の場合

商品購入時
仕入先に商品500,000円を発注し、配送された

借方貸方
仕入れ 500,000円買掛金 500,000円

手形振り出し時
仕入先が集金に来たため、約束手形で500,000円を支払った

借方貸方
買掛金 500,000円支払手形 500,000円

期日が到来し代金が支払われた時
上記約束手形が期日を迎え、当座預金から500,000円が引き落とされた

借方貸方
支払手形 500,000円当座預金 500,000円

支払手形を利用するときの注意点

支払手形を利用するときの注意点は、 支払期日までに決済代金を支払口座に入金しておく必要がある ということです。
もし、支払期日までに決済代金を支払口座に用意できない場合は、受取人に決済代金の支払いができず、 約束手形が不渡り になってしまいます。

1回目の不渡りから6か月以内に2回目の不渡りを出すと、 銀行取引の停止処分を受け、当座預金の取引と貸出取引が2年間できなくなります 。もちろん銀行からの信用も失うため融資なども受けにくくなり、倒産する可能性が高くなります。

【貿易】為替手形が2枚あるのはなぜ?|L/C(信用状)で書類が多すぎるケース

マースクのコンテナ船

貿易実務・事務処理

船荷証券( B/L、3枚一組)や為替手形( B/E、2枚一組)の連想から、インボイスやパッキングリストも2枚、3枚、あるいはそれ以上、銀行提出書類として要求しているんじゃないかな、と。

神高

為替手形が2枚あるのはなぜ?|L/C(信用状)で書類が多すぎるケース

為替手形( B/E, Bill of Exchange )が2枚セットである理由、それは「組手形(くみてがた)」だからです。

そして、2通ある B/E のうち、一枚が先に使われると、もう一枚は無効になります。

神高

最近はプリンターで2通続けて印刷できるようになっていますけれど、若いころはタイプライターにカーボン紙を挟んで2通の B/E ( Bill of Exchange、為替手形)を作っていました。

つまり、Bill of Exchange が2通あるのには理由があります。

船荷証券( B/L )が3枚セットなのはなぜ?|昔からの商習慣で……

コンテナヤード(ONE)

信用状( L/C )を使った決済では、ベネサート方式の場合を除き、3枚とも銀行に提出しますよね?

でも、昔々(今でも、ありますけれど)、L/C を使わずに代金決済をするときは、途中の紛失や盗難に備えるために原則として B/L(船荷証券)は1枚ずつ、郵送していたのです。

紛失が起きにくく、様々な方法で代金決済や貨物の所有者の確認ができる現在、電子 B/L 貿易手形 ( e-B/L )にチャレンジしている企業もあるにはあるようです。

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