当社は、「東京海上グループ リスク管理に関する基本方針」を制定し、グループ全体のリスク管理態勢の整備・高度化を推進しています。また、「東京海上グループ 統合リスク管理に関する基本方針」を制定し、格付けの維持および倒産の防止を目的としたグループ全体の定量的リスク管理を実施しています。
リスクの中でも、保険引受リスクと資産運用リスクについては、収益の源泉として管理していくべきリスクであると認識し、リスクとリターンとのバランスを勘案したコントロールを行っています。また、事務リスク、システムリスク等事業活動に付随して発生するリスク(オペレーショナルリスク等)の管理としては、そのリスクの所在を明らかにし、リスクの発生の防止、軽減等を行っています。
当社は、リスク管理部・各主管部を通じ、国内外のグループ会社に対して、リスク管理に関わる基本方針の提示や指示・指導・モニタリング等を実施しています。グループ会社においては、グループ全体の方針に沿ってリスク管理方針を制定し、リスク管理を主体的に行っています。
こうした一連の取り組みにより、グループ全体として適切なリスク管理を実践し、経営の安定化を図っています。
リスク管理
日中および日締め時のリスクを正確に測定、業務フローをシームレスに統合して分析可能な包括的リスク管理ソリューション
フロントオフィス
ブルームバーグには、データを活用したトップクラスのシナリオとストレステスト機能、合理化されたワークフロー分析、広範なアセットクラスのカバレッジがあります。バイサイドのヘッジファンドトレーダー、ポートフォリオマネジャー、投資アドバイザーからセルサイドのトレーダー、ストラクチャーとセールスのプロフェッショナルまで、競争と変化の激しい市場で優位性を維持するためには、スクの監視と管理が不可欠です。ブルームバーグが、一連の作業をシンプルにします。
マーケットリスク
最高リスク責任者からリスクアナリストまで、あらゆるリスク管理者のために設計された完全なリスク分析・報告ソリューションが、すべてのリスク算出を1カ所に統合します。必要とされる標準的リスク計測手法を網羅し、データと分析機能をもれなく統合したブルームバーグのソリューションが、コンプライアンス順守と高い競争力を保証します。
担保管理
今日の規制環境において、担保は重要な役割を果たします。ブルームバーグの洗練された担保管理ツールがあれば、常に変化する規制要件に対応しながらリスクを軽減できます。
Xバリューアジャストメント(XVA)
MARS XVAは、店頭デリバティブポートフォリオから生じるカウンターパーティリスクを包括的に計測・管理する全社スケールのソリューションです。XVAの算出とヘッジを行うフロントオフィスのトレーダーにも、会社全体のカウンターパーティエクスポージャーを管理する審査部門のリスク管理者にも役立ちます。市場をリードするブルームバーグの分析により、カウンターパーティの信用度、資金力、資本調達から発生するコストを総合的に定量化できるようになります。
カウンターパーティリスク
カウンターパーティの信用から発生する期待損失は、リアルタイムでより正確に定量化する必要があります。ブルームバーグは、カウンターパーティリスク・エクスポージャーの算出をより正確かつ簡単に実行し、競争を勝ち抜くための強力な機能を提供します。
リスク管理
デンソーでは自社にとってのリスクを常に把握し、被害の最小化と事業継続の両面からリスク管理を行っています。
生命・信用・財産・事業活動に関し、発生頻度と影響度、取り巻く環境などから主要なリスク項目を抽出。それぞれに責任部署や各リスクの影響度・発生の要因・事前予防策・初動/復旧対応などを明確にし、未然防止、初動・復旧対策の強化に取り組んでいます。
2021年からは、特にリソースを投入し対策を推進するリスクを「重点リスク」に選定し、危機管理の更なる強化に向けた計画・目標の設定とリスクマネジメント会議への実績報告を行うとともに、2021年度からは会社目標に組み込み、リスクマネジメント会議に加え、取締役会においても活動の進捗状況を確認しています。2021年度における主要なリスク項目は42項目、重点リスクは11項目です。主要なリスク項目および重点リスク項目は、社会で問題になっているテーマやデンソーでのリスク発生の頻度・影響度などを考慮し、適宜見直しを実施しています。
具体的な取り組み
リスクの未然防止および有事の初動対応強化と事業継続計画「BCP」の策定
企業を取り巻くリスクは近年増大しています。例えば、地球温暖化の進行とともに、気候変動による自然災害の頻発・深刻化が懸念されています。また足元では、新型コロナウィルス感染症や地政学リスクの高まりなど、今までに経験したことのない新たなリスクが次々と押し寄せています。
このような中、万が一、有事が発生した場合には、人命第一の考えのもと、迅速に事業復旧を図り、経営被害を最小化することが重要です。デンソーでは、事業継続マネジメントの観点から、BCP*の策定に着手し、有事行動マニュアルの策定や減災対応などに取り組んでいます。
特に自然災害や地政学リスク、遭遇事変など、多くのリスク要因でサプライチェーン上の部材供給問題が生じるため、この問題への対処方法を明確にすることはBCP上においても非常に重要です。サプライヤーからの部材供給が遅延もしくは停止し、デンソーの生産およびお客様への納入が遅延・停止するリスクに対しては、まずは初動対応強化を通じて、リスク耐性強化を図っていきます。半導体や樹脂などは、一定の基準で安全在庫を確保していますが、昨今の需給の逼迫を受け、サプライヤーの皆さまやお客様と築き上げた信頼関係を基盤に、今後の適切な安全在庫の持ち方を検討し、安定供給に繋げます。また、特定地域からの供給に限定されるような特殊仕様設計ではなく、グローバルどこからでも供給できるような標準仕様設計を検討し、安定供給の構えを構築していきます。
BCP*:Business Continuity Plan。地震等の大規模災害により事業が中断した場合に、目標とする時間内に事業復旧を図り、経営被害を最小化するための計画
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