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No.315 取引戦略例 温室効果ガス排出権取引制度に対する日本における3つの反論
― なぜそれらは全て間違いなのか
2022年5月26日
京都大学大学院地球環境学舎 特定准教授 スヴェン・ルドルフ(Sven Rudolph)
温室効果ガス排出権取引制度は今や世界中に広まり、世界の排出量のほぼ5分の1がその対象となっている一方で、日本は国家レベルの強制的制度としての実施を躊躇している。環境経済学者は50年以上にわたり、この手段による環境的効果や経済的費用効率を強調してきた。生態経済学の創始者の一人であるハーマン・デイリー(Herman Daly)は、「排出上限(cap)によって、割当枠による汚染の生物物理学的規模が制限され、割当枠の競売によって、希少レントが公平な再分配のために捉えられ、取引(trade)によって、最善な利用に対する効率的な配分が可能となる」と述べ、排出権取引制度(キャップ・アンド・トレード)を持続可能な開発のための第一手段であるとしている。しかし、日本では、過去20年間に様々な政府審議会で集中議論がなされてきたにもかかわらず、温室効果ガス排出権取引制度は強い反対に直面し続けている。本コラムでは、この手段に対して出された主な反論を列挙し、世界中からの経験的証拠について述べ、今後起こりうる悪影響を軽減するための制度設計上の推奨事項を提示する。本コラムは、Edward Elgar Publishingから2021年に「世界各地の炭素市場 — 持続可能性と政治的実現可能性(Carbon Markets Around the Globe: Sustainability and Political Feasibility)」と題して出版された研究に基づいている。同書において我々は、環境的有効性、経済的効率性、社会的正当性といった野心的な基準に基づいて、温室効果ガス排出権取引制度の設計のための持続可能なモデル規則(sustainable model rule, SMR)を提案した。
1.「排出権取引制度は排出量を削減しない」
気候政策の実情においては、緩やかな排出上限から始め、排出権取引制度運用の最初の数年間はわずかな排出削減しか達成しない政策実施地域が多かったが、制度の改訂により各国の排出上限は大幅に引き締められてきた。結果として、2030年までに米国北東部の「温室効果ガス地域イニシアチブ(Regional Greenhouse Gas Initiative, RGGI)」は対象事業体の二酸化炭素排出量を2005年の水準より65%削減することになり、カリフォルニア・キャップ・アンド・トレード制度(CalCaT)は、温室効果ガスの排出量を2015年の水準から49%引き下げることになり、欧州委員会の「Fit for 55」計画は現在、2005年の温室効果ガス排出量と比べて61%減を目標としている。こうした削減を目指す政策により、それぞれの排出上限はパリ協定の要求事項の達成範囲内となる。東京都のキャップ・アンド・トレード制度(TMG CaT)でも、2019年までに基礎排出量(baseline emissions)を27%下回る排出量削減を達成している。これまで、韓国やニュージーランドの排出権取引制度も含めた全ての主要な温室効果ガス排出権取引制度において、ほぼ100%の制度遵守がなされている。このことは、適切に設計された排出権取引制度が排出削減の信頼性を有することを示している。さらに、多くの温室効果ガス排出権取引制度の対象範囲は時とともに拡大している。ニュージーランドとカリフォルニア州はそれぞれ2008年と2015年に、温室効果ガス排出権取引制度が、輸送用および暖房用燃料(上流)も含めることによって、非輸送関連エネルギーや産業源(下流)から成る温室効果ガスの対象範囲を拡大できることを示した。RGGIは、別の排出権取引制度(「輸送および気候イニシアチブ(Transport and Climate Initiative)」)を追加することにより、現在20%である輸送部門の二酸化炭素対象範囲をさらに拡大することを目指している。EUも、2021年のドイツの例に従い、輸送用および暖房用燃料について別の制度を確立することにより、温室効果ガス対象範囲を現在の50%から広げようとしている。ニュージーランドでは、国内の排出権取引制度に農業部門を含めるという選択肢に関して議論が行われている。こうした取り組みによって、対象範囲率が国内の温室効果ガス総排出量の80%を大幅に超える水準に達する可能性がある。
2.「排出権取引制度は経済を圧迫する」
3.「排出権取引制度は貧困層を苦しめる」
実証的根拠から、幾つかの研究(ドイツにおける研究など)は、エネルギー価格および炭素価格による逆進的な影響、国内のエネルギー転換における社会的不公正の発生、といった仮説を実際に支持している。そして、輸送用および暖房用燃料に関して新しく導入されたドイツの排出権取引制度は、エネルギー費用を低減するための幾つかの規定(通勤手当の増加や家庭への再生可能エネルギーの配分の廃止など)があるにもかかわらず、この不均衡を低減していない。この点に関連して、欧州連合の「Fit for 55」計画では、特に、輸送用および暖房用燃料に関して予定されているEU ETS 2に起因する分配上の悪影響を軽減するための社会気候基金が提案されている。この基金は、2025年から2032年の期間に722億ユーロを準備し、それを社会気候計画を策定した加盟国に分配し、欧州連合の予算配分と各国の均等な国内配分が調和するようにする。カリフォルニア州では、排出枠の総額の30%が低所得世帯と恵まれない地域のために用いられなければならないと法律に明記されており、残りの大部分は「カリフォルニア気候クレジット」として家庭に平等に再分配される。長い間忘れられていたオーストラリアの炭素価格メカニズムでは、低所得世帯が補償を受けるための進歩的な制度も採用されており、収益の50%以上がこの目的に割り当てられている。
1カ月で132万円の利益を上げたプレーヤーは
乱高下する相場をどんな戦略で乗り切った?
トラッキングトレード ガチンコバトル開催中!
プレイヤーの戦略をマネすることもできる「第19回トラッキングトレード ガチンコバトル」、
2カ月目が終了!
4人のプレイヤーが、自動売買による3カ月間の獲得利益を競う「トラッキングトレード ガチンコバトル」。2017年4月の第1回から約5年間続いている FXブロードネット の大人気企画で、現在は第19回のバトルの真っ最中です。
FXブロードネット の「トラッキングトレード」は、簡単な設定で売買を繰り返し出してくれる、リピート系発注機能。
・ 取引する通貨ペア
・ 「売り」から入るか「買い」から入るか
・ 取引に使う金額(対象資産)
・ 注文を仕掛けるレンジ幅(想定変動幅)
の4項目で、あとは運用開始時のレートを基準に、自動的に売買を繰り返してくれます。複雑な計算は不要ですので、初心者でも利用しやすいのが魅力です!
ファンダメンタルズ重視で、相場を動かす材料を見極めながら戦略を練るファンダメンタリスト氏。
テクニカル分析で戦略を立て、時には両建てなどの攻めた設定もおこなうチャーティスト先生。
「前回のバトルで優勝したトレーダーのマネ運用をする」という戦略に切り替えてから上り調子のトラトレめがね氏。
ほったらかしで運用することをモットーとしている怠け者の楽々投資氏。
トラトレめがね氏が行っている「マネ運用」というのは、前回のバトルで優勝したトレーダーがとっている戦略を、設定、設定変更、停止、再開等すべて含めてまるっとマネをするという運用方法。
なぜそんなことができるのかというと、「トラッキングトレード ガチンコバトル」では、トラッキングトレードに関して行ったことを、各プレイヤーがタイムリーに公式Twitter上で報告するのがルールとなっているからなんです。
ですから、我々バトル観戦者が、ガチンコバトルプレイヤーのマネ運用をすることも可能なんですよ!
早々に2人のプレイヤーが運用停止をしていた1カ月目、その後の行方は?
「第19回トラッキングトレード ガチンコバトル」は2022年4月4日(月)からスタートしており、バトル開始から約3週間の模様を、当コーナーでもお伝えしました。
暫定1位のチャーティスト先生は177万円強の利益! 取引戦略例 取引戦略例
ここ1カ月で約132万円もの利益を積み上げた秘訣とは?
1位は、累計実現損益177万5156円で、チャーティスト先生です! 1カ月前は累計実現損益約45万円で、しかも運用停止をしていたのに、このひと月で実に約132万円もの利益を上げたことになります! いったい何があったのでしょうか?
実は、前回の記事での報告後すぐの4月27日(水)に、チャーティスト先生は保有していたユーロ/円のポジションのうち15の「売り」ポジションと2つの「買い」ポジションを決済していたんです。
・決済買い(売り15ポジション):43万1,936円
・決済売り(買い2ポジション): -8万860円
これによって、まず約35万円の利益を上乗せ。そして、残り20個の売りポジションは保有したまま、4月27日(水)同日に、ユーロ/円の買い設定での運用を開始しました。
【速報】運用開始!
チャーティスト先生です。
ユーロ円買い設定で運用を開始しました。設定の根拠は明日(4/28)更新のガチンコバトルに掲載します!
この戦略が功を奏したようで、翌28日(木)には69回もの利食いをし、わずか1日で7万7780円の利益を上げる快挙!
そして、保有していた売りポジションも、5月12日(木)のユーロ/円急落でみごとに利食い決済し、1日で約40万円の利益を獲得!
この急落を受けて、運用していた買い設定を停止。残っていた33の買いポジションはそのまま保有していましたが、その後、23ポジションは利確。
現在は、5月17日(火)から運用を開始しているユーロ/円の売り設定が稼働しています。
激しい相場の動きでしたが、臨機応変に「売り設定」と「買い設定」を使い分けたところが相場の値動きとマッチし、高収益につながったのではないでしょうか?
2位のファンダメンタリスト氏も1カ月で50万円の上乗せ! (ただし、再び運用停止中)
続いて現在(5月25日時点)2位は、67万1996円でファンダメンタリスト氏です。ファンダメンタリスト氏は、1カ月前は約16万2000円の累計実現損益で4位でしたが、この1カ月で約50万利益を上乗せしました。
ファンダメンタリスト氏は、バトル開始当初の米ドル/円買い設定の運用を4月20日(水)に停止し、保有ポジションもすべて決済していました。
しかし、翌週26日(火)に、再び米ドル/円の買い設定で運用を開始。
その後は順調に利益を積み重ねていましたが、5月19日(木)の米ドル/円の下落により、想定していた停止レート127.50円を下回ったということで、運用を停止しました。
【速報!運用停止】
ファンダメンタリストです。
停止レート127.50円を下回ったため、ドル円の買い設定の運用を停止しました。
残った買い39ポジションは、本日の終値にて明日以降に判断をいたします。
— トラッキングトレード (@tracking_trade) May 19, 2022残った39の買いポジションはそのまま保有しているため、5月25日(水)終了時点では、含み損が若干多くなっています。
ポジジョン保有の理由について、ファンダメンタリスト氏は「 リスク回避の動きの中では、円だけではなくドルも買われる傾向にあるため、ドルの上昇余地はある 」と解説。バトル残り1カ月、どのように対応していくのか、引き続き注目です。
怠け者の楽々投資氏とマネ運用をしているトラトレめがね氏は累計実現損益の倍の含み損!
いったい何があったの?
トラトレめがね氏は54万1200円、怠け者の楽々投資氏は53万62円と、それぞれこの1カ月で30万円ほどの利益は上げているのですが、1位、2位の2人にはおよばず。
しかも、累計実現損益の倍ほどに含み損が膨らんでいるのも、気になるところです。いったいここまでどんな戦略をとっていたのでしょうか? ここでは代表して、マネ運用をされている怠け者の楽々投資氏の経緯を確認してみましょう。
1カ月前の時点では、バトル開始当初に設定した豪ドル/円の買い設定をそのまま続けていた怠け者の楽々投資氏。停止レートを86円と想定してスタートしたのですが、4月27日(水)に、90.50円と大幅に引き上げました。
その理由は、「 過去に何度か高安を付けている抵抗帯(90.50円近辺)を割り込んだら、急激に下がる可能性があるため 」と、Twitterで報告しています。
怠け者の楽々投資です。
— トラッキングトレード (@tracking_trade) April 27, 2022
停止レートを86.00円から90.50円へ変更します。
過去に何度か高安を付けている抵抗帯(90.50円近辺)を割り込んだら、急激に下がる可能性があるため、90.50円近辺で運用停止をします。なお、運用停止は終値で判断します。
運用詳細はこちら⇒ https://t.co/DiBcgQV1IE pic.twitter.com/xX1YdZQtx4
その後、5月10日(火)に90.50円を割り込んだため、運用を停止。残った買いポジションは、そのまま保有としました。
その後、5月17日(火)には、残り42の買いポジションの決済指値注文を92.50円で出したのですが、今のところまだ約定しておらず、100万円を超える含み損となっています。けれども、こんな結果も包み隠さず公開してくれているところに、バトルのリアリティが感じられ、FXブロードネットへの信頼性が増しますよね!?
また、通常のトレードもそうですが、トラッキングトレードも「トータルでプラス」になることを目標に据えて運用するのが基本。以前も途中、含み損の大きさが気になる展開となったバトルがありましたが、最終的には、みごと全プレイヤーがプラスで終了していたこともあります。
今回、怠け者の楽々投資氏は、豪ドル/円相場の上昇を期待してのポジション保有継続のようですが、果たして期待どおりの展開となるのか? また、運用再開はあるのか? 1カ月後が楽しみですね。
毎週更新される、トレードに役立つ情報満載のコンテンツにも注目!
バトルを楽しみながら勉強もできる
さて、FXブロードネット「トラッキングトレード ガチンコバトル」は、バトルを楽しむだけでなく、先に紹介したとおり、一般のトレーダーも「マネ運用」ができるところや、毎週更新されるトレード戦略、コラムでトレードの勉強ができるところも魅力です。
特に、コラム「今週のピックアップ」は、トレーダーが疑問に思いそうなポイントを詳しく解説してくれる内容となっており、トラッキングトレードだけではなく、裁量トレードにも役立つ情報が書かれていることもあります。
たとえば、この1カ月間で注目のコラムを挙げるなら、「トラッキングトレードを上手く活用するためのコツ」というタイトルのコラム。マネ運用もいいけど、自分で戦略を練って設定してみたい! という初心者の方は、ぜひブロードネットの公式サイトなどで読んでみてください。
トータルでプラスを目指すために大事なこととは? 想定変動幅はどう決める? 自分のイメージどおりの値動きにならなかったときの対処法は? といった疑問について、詳しく解説してくれていますよ。
第19回のガチンコバトルの開催期間は、残り1カ月。ここからの大逆転劇はあるのか? そもそも、相場自体はどうなるのか? 各プレイヤーの今後の戦略を、引き続き、楽しみにしたいと思います!
楽天のNFTはJリーグに革命を起こせるか? “NBAで1年の売上760億円”NFTで仕掛ける未来戦略
(※2 Sorareで発行されたムバッペのNFTカードが約670万円で落札されたことや、同カードが二次流通でさらに高値が取引されているといったニュースが、スポーツやゲームのメディアだけでなく経済メディアでも報じられた)
(※3 NBA選手のトレーディングカードがNFT化され、ブロックチェーン上で販売・収集・展示ができるサービス。カードには選手の名プレー動画が格納されている。NFTマーケットプレイス上で自由に売買でき、スター選手や有名なプレーのトレーディングカードは特に高値で取引されている)
サポーター、リーグ、クラブ、選手、地域、未来のサッカー少年少女のために
梅本 :Jリーグと楽天グループはこれまでにもさまざまなテーマで継続的に議論してきているのですが、昨年の春から夏にかけて、NFTという商材でどういったコラボレーションができるかブレインストーミングをしてきました。秋・冬には具体的に契約内容を決めて、今年の2月にサービスローンチ、4月に第1弾を抽選販売しました。
菊池 :背景には、スポーツとNFTの可能性を追求したいという思いがあります。僕は小さいころからボールを蹴って育ってきたのですが、プロの選手たちの瞬間瞬間のプレーから学んで、夢を見させてもらってきました。一方で、リーグやクラブ、選手はさまざまな課題を抱えています。ビジネス視点だったり投資対象としてのNFTではなくて、ファン・サポーター、リーグ、クラブ、選手、地域、さらには未来のサッカー少年少女のために、楽天グループとして何ができるのか。われわれはヴィッセル神戸というチームを保有していて、まさにJリーグの身内という存在ですから、そうした立場から、われわれだからこそできるNFTをやろう、と。いちファンとして、そして楽天グループの一員として今回の事業に関わるにあたって使命感を覚えています。
梅本 :楽天グループには70を超えるサービスがあって、それらのサービスを1億以上のメンバーが使っており、その規模は日本の人口の90%以上相当にも及びます。ただNFTを販売して“モノ”という形でメンバーに提供するだけではなくて、“モノ”から“取引戦略例 コト”につながるようなサービスを提供することで、新たなユーザーエクスペリエンスを生み出せるのではないか、と。例えば、ヴィッセル神戸や東北楽天ゴールデンイーグルスの試合を見に行った人だけが、その試合のベストモーメントをNFT化して無料でもらえるようにすることも考えられます。
また楽天コレクション、Rakuten Music、Rakuten TVなどのさまざまな楽天のサービスと連携させる形でJリーグのNFTの認知度を上げることも考えられます。というのも、日本でNFTを買ったり使ったりしたことがある人はたったの人口の約3%しかおらず、そのほとんどが投機筋だったり、“テッキー”と呼ばれるブロックチェーンに詳しい人たちです。そのIP、今回の場合でいえばJリーグのファン・サポーターにどれだけNFTを知ってもらえているかというと、まだまだ全然知られていないと思います。
サッカーを視聴する環境が大きく変わった時代背景に
菊池 :総じて、とても高評価を頂けております。今回われわれが力を入れたのが“編集”です。昨今サッカーを見る環境が変わったと思います。動画配信サービスなどでダイジェスト映像を見られるなど、情報は手に入れやすくなりました。ただそうした情報に触れるには自ら手を伸ばす必要があり、以前のようになんとなくテレビをつければ見られるわけではありません。そうした環境の中で、われわれが何をすべきか考えたときに、いろんな階層のファンに対してそれぞれ適したNFTをお届けしよう、と。
梅本 :おかげさまでセールスでもとてもいい結果が出ています。
梅本 :Jリーグだけの話ではないのですが、Rakuten NFTで購入したNFTプロダクトを“自慢”できる機能を実装する計画も構想としてあります。例えば、“〇〇選手”の“〇○のプレー”の“シリアルナンバー1”をゲットした、といった喜びの気持ちを発信することで、Rakuten NFTの中で自発的にファンコミュニティーが醸成されていくのではないかと考えています。他にも、まだまったく白紙の状態ではありますが、例えば自分が欲しいプロダクトを持っているユーザーに対してトレードしてくれないかとか、販売してくれないかとか、そういった取り引きに関するコミュニケーションが自由にできる仕組みをサポートしていきたいと考えています。
海外ではNFTを購入したファンが、選手とオフラインで交流できる権利も
梅本 :Jリーグとの取り組みではないのですが、今後、ヴィッセル神戸ともNFT企画を実現できたらと考えています。選手と交流できたり、(ホームスタジアムの)ノエビアスタジアム神戸での体験型NFTなど、オンラインとオフラインの融合というのはプロモーションとしても大いに考えられますし、将来的に実施していきたい取り組みだと考えています。
梅本 :他社ではなく自社のIPですから、PoC(Proof of Concept/概念実証)でいろんな実験が可能になると思います。
梅本 :そうですね、ヴィッセル神戸、楽天イーグルスと一緒にいろんなことにチャレンジしていきたいと考えています。
梅本 :グローバル展開は2023年以降を検討していることもあり、Jリーグとの契約に入っているのは日本市場だけで海外市場は入っていません。ただ、日本で作ったコンテンツをそのまま海外に輸出するだけではどれだけの反響が見込めるかが分からないので、Jリーグのコンテンツが、どのリージョンで、どの国で、どれぐらい人気があるのか、まずはインベスティゲーション(調査)をやる必要があると考えています。
Jリーグのさらなるファン層拡大に、NFTは寄与できるか
菊池 :Jリーグを通じて各クラブに販売収入を配分できることは、すごく名誉なことだと感じています。今回はリーグ全体としての取り組みでしたが、いくつかのクラブから個別にお声掛けをいただいている状況です。
梅本 :やはりスポーツはファンコミュニティーが醸成されやすいので、サッカーだけではなく、野球、その他のプロスポーツ団体・チームに対してもアプローチしています。
梅本 :JリーグのNFTコンテンツを海外市場に輸出する場合と同じで、海外のリーグ・チームのコアユーザーが日本にどれぐらいいるのかをしっかり調査した上で、リーグ・チーム、ユーザー、われわれプラットフォーマーの三者がウィンウィンウィンになる状況が整えば、当然海外のスポーツ団体との契約もあり得ると思っています。
NFT市場にはびこる真贋問題。プラットフォーマーとしての矜持は…
梅本 :NFTを語る際に必ず議論になるのが、ブロックチェーンがパブリック型なのか、プライベート型なのか、ということです。プライベート型とパブリック型で一番大きな違いは、プラットフォーマーが強力な管理権限を持っているかどうかです。昨今NFT市場では真贋(しんがん)問題が大きな問題として話題になっています。パブリック型のブロックチェーンは中央集権型ではないので管理者がいない。不正なプロダクトがあってもバーン(焼却)することができませんし、不正なものを売買したユーザーのアカウントをBAN(消滅)することもできません。NFT自体には“真正性”を判断する機能が無い、というのが現状のNFT市場における大きな課題だと認識しています。
梅本 :Rakuten 取引戦略例 NFTはプライベート型のブロックチェーンを採用することでリスクを最小化しています。われわれは現在6つのIPホルダー(取材時点)と契約をしていて、年内にさらに多くの契約が完了する予定なんですが、やはりNFTプラットフォーマーとして、NFT化する前に厳正にコンテンツの精査をしたり他社のIPを侵害しないような形で商品を企画・制作しディストリビューションすることが重要です。
梅本 :われわれは今現在、ブロックチェーンおよびNFTのテクノロジーを、スポーツ、音楽、アニメ、漫画、ゲーム、アートといったエンターテインメント領域に注力しているのですが、ブロックチェーンというのは暗号技術であり、暗号技術をフル活用したものがNFTですので、ひょっとするとエンタープライズのニーズが、エンターテインメントのニーズよりも増えてくる可能性はあるのかもしれません。例えばインシュランス(保険)の証明書をNFT化するだとか、その契約書をNFT化するだとか、エンターテインメント以外にもそういったニーズは出てくると考えられるので、幅広い視野を持って、NFTのエクスパンションプランを考えていきたいと思います。
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