インデックス・ファンド、運用の工夫を競う=コスト下げ、連動性を高める-三菱UFJ国際投信・野尻氏
『eMAXIS Slim(イーマクシス スリム)』シリーズ合計の資金流入と純資産総額の推移(クリックで表示)
野尻氏 非課税で積み立て投資ができる「つみたてNISA(少額投資非課税制度)」の口座数が増加する中で、「シンプルで分かりやすい」「低コストで長く続けやすい」「少額の資金でも幅広い銘柄に分散投資できる」 といった特長を持つインデックス・ファンドが、評価されているようだ。また、新型コロナウィルスの感染拡大で在宅時間が増え、将来について考える時間の中で、資産形成を始める人が増加したことも、一つの要因になったと考えている。
「eMAXIS インデックスファンドとは Slim」シリーズの一覧(クリックで表示)
野尻氏 純資産総額が一番大きいファンドは、米国株指数に連動する成果を目指す「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」だ。今年2月には国内のインデックス・ファンドで初めて、純資産総額が1兆円を突破した。ここ数年、各国の株価が順調にパフオーマンスを上げてきたが、特にアップルやマイクロソフトなど米国の大手IT企業が組み入れられたS&P500種指数は、注目されている。
2番目は、「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」だ。「どの国がより成長していくか、将来を見通すことは難しいので、幅広い国々の株式に分散投資をしたい」と考えて、このファンドを選ぶ人も多い。「日本を含む世界株に投資する商品を追加してほしい」というお客さまの声に応えて、18年10月に設定したファンドだ。
連動性を高めるためには?(クリックで表示)
野尻氏 トータルリターンを比較してもらうのが適当だろう。トータルリターンとは、基準価額の評価損益(キャピタルゲイン・ロス)と分配金(インカムゲイン)等を合算した総収益率のことだ。「eMAXIS Slim」の月次レポートでは、1ページ目の中段に「騰落率」として、ファンドとベンチマーク(指数)の騰落率を上下に並べて記載している。「過去1カ月~設定来」を示しているので、指数との乖離の度合いや、ファンドのリターンの実績値を知ることができる。
「eMAXIS Slim」の月次レポート(クリックで表示)
野尻氏 「eMAXIS Slim」は、投資をスタートする際のファンドとして、多くの人に選ばれている。投資に慣れていないと、株価が急落したときには不安にもなるだろう。こうした人が、それぞれのゴールに向けて、安心して積み立て投資を継続できるように、当社は「伴走者」として寄り添いながら、情報発信やアフターフォローを続けていきたいと考えている。また、まだ投資を始めていない人も多いと思うので、投資家の裾野の拡大にも取り組んでいきたい。
「eMAXIS」の仲間には、「ロボット」「宇宙開発」などをテーマにした、高い成長性が期待される指数に連動する運用成果を目指す「eMAXIS Neo」シリーズがある。ほかにも、「eMAXIS 最適化バランス」シリーズは、株式や債券等の指数を組み合わせて、リスク水準の異なる複数のファンドを設定しており、お客さまのリスク許容度に合わせてファンドを選択してもらえる。その際、ロボットアドバイザーの「ポートスター」を利用すれば、投資家それぞれのリスク許容度に合ったファンドが提示される。さらに、定年退職などの目標年次に向けてポートフォリオに占める株式の割合を減らし、債券を増やす運用を行うターゲット・イヤー・ファンドの「eMAXIS マイマネージャー」シリーズも用意している。「eMAXIS Slim」以外にも幅広い商品をラインアップしており、こうした商品にも目を向けていただけると嬉しい。
【NISAの基礎知識】インデックスファンドって何?おすすめの銘柄は?
NISAを始めると、インデックスファンドやアクティブファンドを目にする機会があります。
2022年3月時点のつみたてNISAでは、「インデックス型投資信託」が 179本 、「アクティブ型投資信託」が 22本 、「ETF(上場株式投資信託)」が 7本 となっており、大半をインデックス型が占めています。そのため、インデックス型の特徴は必ず理解しておきましょう。
違い① 市場のベンチマーク(指数)に連動しているか
インデックスファンドは、 「日経平均株価(日経225)」 や 「TOPIX(東証株価指数)」 などの株式指数をベンチマークにして、同程度の運用成績になることを目指します。
日経平均株価は日経が厳選した大企業225社の株式銘柄を対象としており、インデックスファンドである「ニッセイ日経平均インデックスファンド」などを購入することで、実質的に日経平均を購入することとほぼ同じ効果を得ることが可能です。
違い② 運用コストの高さ
インデックスファンドは比較的に運用コストが低く、アクティブファンドはアナリストやファンドマネージャーなどが関与するため比較的に運用コストが高いです。
NISAの投資信託で運用を行うと、管理・運用にかかる手数料として 「信託報酬」 が発生します。
でないと、売却時に得られる 「譲渡益」 と、定期的に得られる 「分配金」 の2つの利益が減少しかねません。
重要:インデックスファンドの利点2つ
- 運用にかかるコストを節約できる
- 20年と長期運用するつみたてNISAと相性が良い
- 参考:「信託報酬が低い=商品の質が低い」わけではない
利点① 運用にかかるコストを節約できる
そのためインデックスファンドであれば、アクティブ運用よりも手数料が浮く分、より多くのリターンを得られる可能性があります。
アクティブファンドは基本的に高めの信託報酬が設定されていますが、米国のアクティブ運用の投資信託であれば中には低いものもあるのでチェックしておくべきです。
利点② 20年と長期運用するつみたてNISAと相性が良い
NISAであれば 5年 、つみたてNISAであれば 20年 もの間、 20.インデックスファンドとは 315% の税率が利益にかけられることなく非課税で運用することができます。
せっかく無税なので、信託報酬が少ない商品を選んでリターンを最大化しましょう。
参考:「信託報酬が低い=商品の質が低い」わけではない
つまり、信託報酬が低いからといって商品の質が低いとはならないわけです。
インデックスファンドとアクティブファンドどちらが儲けが多い?
ここまでで、両者の違いやインデックスファンドの利点についてお伝えしてきました。
では過去の運用成績から見て、どちらのファンドの方が優れているのでしょうか。
インデックスファンドの方が60%近く勝率が高い
2020年12月31日時点のデータを基に 「SPIVA 日本スコアカード」 が公表した、インデックスファンドの勝率は以下の通りです。
すべての日本株 | グローバル株式 | |
---|---|---|
1年 | 44.26% | 52.インデックスファンドとは 42% |
3年 | 60.98% | 66.67% |
5年 | 53.22% | 86.55% |
10年 | 66.80% | 92.70% |
特にグローバル株式では、5年時点で 約87% 、10年時点で 約93% の勝率を誇っています。
投資商品は国内だけじゃない?知っておくと得するインデックスファンドの構成
実はインデックスファンドの投資対象は、国内だけではありません。
「株式のみを対象とするファンド」と「バランスファンド」に分けられる
しかし大別すると、 「株式のみのファンド」 と 「バランスファンド」 の二つになります。
バランスファンドについて
バランスファンドとは、国内・海外の株式・債券・REIT(不動産投資信託)に一括投資できる投資信託のことです。
日本・新興国・先進国といった 地域の分散 はもちろん、 投資対象も分散 できるので、集中投資よりもリスクを減らすことができます。
株式のみのファンドについて
- 国内(日経平均株価など)
- 海外(米国:S&P500など 新興国:MSCI エマージング・マーケットなど 先進国:MSCIコクサイなど)
- 全世界( MSCI ACWIなど)
自分にぴったりの投資商品を選ぶ3ステップ
どのような基準でファンドを選べばいいのか分からない方も多いと思うので、この項目では最適な投資商品を選ぶ3ステップについて解説します。
- 自分のポートフォリオに合った指数・運用方法を選ぶ
- 理想の運用方法に連動する投資商品を選ぶ
- 資産総額が多くコストの低い商品を選ぶ
ステップ① インデックスファンドとは 自分のポートフォリオに合った指数・運用方法を選ぶ
基本的には自分の ポートフォリオ(金融商品の組み合わせ) を意識して、どういった投資をすべきか考えるところから始まります。
この時、自分の リスク許容度 も理解しておくことが大切です。
ステップ② 理想の運用方法に連動する投資商品を選ぶ
地域分散をして長期的な利益を望むのであれば 「MSCI ACWI」 、リスクを取った上でリターンを得たいのであれば米国の大企業500銘柄に投資できる 「S&P500」 を選ぶなど、自分が理想とする結果につながる投資商品を選びましょう。
他人が保有している商品の運用成績だけを見て、「利益が出ているから自分も真似をしよう!」と同じ商品を購入してしまうと、ポートフォリオのバランスが悪化したり、投資スタイルが崩れたりするので気をつけるべきです。
ステップ③ 資産総額が多くコストの低い商品を選ぶ
信託報酬が低いことに加えて、 純資産総額 が大きく、安定的に資産が増えている商品を選びましょう。
純資産総額とは、ファンドの規模を表します。
インデックスファンドの割合は?バランスの良い投資商品の選び方
この記事を読んでいる方の中には「分散投資でバランス良く運用したい」と考える方もいるでしょう。
- 「全世界インデックスファンド」を選ぶ
- インデックスファンドだけでなく新興国ファンドも選ぶ
選び方①「全世界インデックスファンド」を選ぶ
しかし、全世界インデックスファンドの場合、投資対象国が多いので、比較的に安定した運用を続けることが可能です。
選び方② 新興国ファンドも選ぶ
なぜなら「新興国の経済成長とつみたてNISAとの相性が非常に良いから」です。
例えば、コロナ禍で大打撃を受けた中国の株価は急落しましたが、コロナが落ち着くと株価が跳ね上がり下落前の価格を大幅に上回る結果となったのです。
初心者にもおすすめのインデックスファンド3選
具体的にどのファンドが投資初心者におすすめなのか気になる方も多いと思います。
- 楽天・インデックス・バランス・ファンド
- SBI・バンガード・S&P500インデックスファンド
- eMAXIS Slim 全世界株式(除く日本)
おすすめ① 楽天・インデックス・バランス・ファンド
楽天・インデックス・バランス・ファンドは、リスクを抑えた運用ができる投資信託です。
株式30%・債券70%の 債券重視型 、株式70%・債券30%の 株式重視型 、株式50%・債券50%の 均等型 の3種類があります。
このファンドは何の金融商品に重きを置いているのか明確化されていますが、中には資産配分が不明瞭なファンドもあるので、必ず 「交付目論見書 」 をチェックしましょう。
おすすめ② SBI・バンガード・S&P500インデックスファンド
SBI・バンガード・S&P500インデックスファンドは、信託報酬が 0.0938%程度 と低く、アメリカの主要企業500社へ投資できる投資信託です。
おすすめ③ eMAXIS Slim 全世界株式(除く日本)
eMAXIS Slim 全世界株式(除く日本)は、信託報酬が 0.インデックスファンドとは 1144%程度 となっており、新興国や先進国を含む世界中の企業に投資できる投資信託です。
まとめ:NISAの相談はマネーキャリアへ!
この記事では、インデックスファンドとアクティブファンドの違いやおすすめの銘柄などについてお伝えしてきました。
インデックスファンドとは何かわかりやすく解説!意味や運用メリットは?
コラム
インデックスファンドとは?
インデックスファンドとは、何らかの経済指標をベンチマークとし、その指標に連動するように作られているファンドのことを指します。
インデックスファンドのベンチマークとなる代表的な指数の種類
対象国 | 指数 |
---|---|
国内 | 日経平均株価(日経225) TOPIX(トピックス、東証株価指数) 東証マザーズ指数 JPX日経インデックス400 |
先進国 | ダウ平均株価(NYダウ) S&P500指数 NASDAQ(ナスダック) MSCIコクサイ・インデックス |
新興国 | MSCIエマージング・マーケット・インデックス |
日経平均株価(日経225)
日経平均株価は、その2000銘柄の中でも特に取引が活発で流動性が高い225銘柄を日本経済新聞社が選定し、各社の株価の平均をとって算出しています。そのため日経225とも呼ばれています。
また、テレビのニュースや新聞でも毎日必ず取り上げられる指標なので、容易に指標の変動を確認できることもメリットになるでしょう。
S&P500指数
S&P500は、S&Pダウ・ジョーンズ・インデックスが算出しているアメリカの代表的な株価指数です。ニューヨーク証券取引所、NYSE MKT、NASDAQの3つの株式市場に上場している銘柄のうち、代表的な500銘柄を元に算出されています。
これらの特徴からS&P500は、アメリカの株式市場および経済動向をより忠実に反映する指標として、世界各国のさまざまなファンドのベンチマークとして採用されています。
MSCIエマージング・マーケット・インデックス
中国、韓国、台湾、インド、ブラジルを中心に、20~30か国の新興国の大型株と中型株を対象に、MSCI社(モルガン・スタンレー・キャピタル・インターナショナル)が算出しています。
1988年から算出し始めたので比較的新しい指標ではありますが、投資機会の多い新興国の状況を表す指標として、世界各国の投資家からも注目されています。
対象国 | 指数 |
---|---|
国内 | NOMURA-BPI 総合指数 |
先進国 | FTSE世界国債インデックス |
新興国 | JPモルガンGBI-EMグローバル ダイバーシファイド |
NOMURA-BPI総合指数
NOMURA-BPI総合指数は、日本の公社債(国債や社債等)市場の動向を表す代表的な指数です。野村證券金融経済研究所が開発・算出を行っており、1983年12月末を100として数値が算出されています。
対象国 | 指数 |
---|---|
国内 | 東証REIT指数(日本不動産) |
先進国 | S&P先進国REITインデックス |
新興国 | S&P新興国REITインデックス |
東証REIT指数(日本不動産)
東証REIT指数は、東京証券取引所に上場しているREIT(不動産投資信託)の全銘柄を対象にした指数です。そもそもREIT(不動産投資信託)とは、「Real Estate Investment Trust」の略語で、実際の不動産に投資を行う投資信託です。
その中でも東証REIT指数は、複数存在するREITの値動きを総合的に表したもので、REIT市場自体が活況なのかどうかの基準となる指標です。
インデックスファンドとアクティブファンドの違いは?
したがって、アクティブファンドはインデックスファンドより基本的に変動幅が大きくなるので、攻めの運用を行いたい方におすすめできるファンドです。
一方でインデックスファンドは、アクティブファンドよりローリスクローリターンであり、守りの運用をしたい方におすすめできるファンドと言えるでしょう。
比較項目 | インデックスファンド | アクティブファンド |
---|---|---|
リターン | 小 | 中 |
リスク | 小 | 中 |
おすすめな人 | 守りの運用をしたい方 | 攻めの運用をしたい方 |
インデックスファンドのメリット
市場全体へ分散投資できる
インデックスファンドにはさまざまなメリットがありますが、その内の一つが市場全体へ分散投資をしているのと同じ意味合いがあるということです。
運用手数料が安い
また、インデックスファンドは運用手数料が安いことも特徴です。
わかりやすくて知識がいらず初心者向け
一方でインデックスファンドは指標に沿うように作られているため、仕組みがわかりやすくなっています。
インデックスファンドのデメリット
大きなリターンは期待できない
インデックスファンドのデメリットを挙げるとすれば、ベンチマークの指標以上のパフォーマンスを発揮することができないということです。
国内には投資商品が少ない
日本は世界各国に比べて、そもそも購入できる投資商品が圧倒的に少なくなっています。
インデックスファンドよりも大きなリターンを狙いたい方は?
そんな方は、ぜひヘッジファンドダイレクトにご相談ください。ヘッジファンドダイレクトでは、あなたの投資目標やニーズに合致した理想的な投資商品を紹介しているので、納得できる資産運用をサポートします。
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インデックスファンドとは
インデックス投資とは何?
代表的なインデックスには、日本株式であれば、東証一部に上場する銘柄のうち225銘柄の株価を対象に算出する「日経平均株価(日経225)」や、東証一部に上場する全銘柄を対象に算出する「東証株価指数(TOPIX)」などがあります。 インデックスファンドとは
また、外国株式であれば、米国企業を代表する大型500社を対象とする「S&P 500指数」、米国企業を代表する大型30社を対象とする「NYダウ(ダウ工業株30種平均)」などがあります。
そのほかにも、債権であれば、国債や社債など日本債券市場の動向を表す代表的な指数である「NOMURA-BPI総合指数」、日本を除く先進国の国債の動向を表す代表的な指数である「FTSE世界国債インデックス」が代表的です。
この記事でインデックス投資に初めて触れた方は、なぜインデックスと同じ動きを目指すのか疑問に思われたかもしれません。
これは、ひとことで言えば「インデックスに連動させておくだけで儲かる」ケースが多いから。
現在用いられている多くのインデックスは、10年、20年といった長期目線で見ると上昇を続けており、これが根拠となっています。
インデックス投資のメリットとは?
プロが運用する投資信託にはさまざまなものがありますが、いずれもその道のプロが自らの経験と考えをもとに運用しています。
ところが、利回りを見てみると、その4分の3は「インデックス投資」に劣っているといわれます。
つまり、インデックス投資以上の収益を上げるのは、プロでもなかなか難しいのが現実です。
この点からインデックス投資は、初心者にオススメの投資方法といえますが、そのほかにも以下のように多くのメリットがあります。
「インデックス投資」は、市場の動きを示す指数と同じ値動きを目指す投資スタイルというわかりやすい投資手法です。
そのため、初心者にとっても始めやすいのが大きな利点です。
日経平均株価やTOPIX、NYダウなどの指数は認知度が高く、その値動きは毎日のニュースでも取り上げられます。
そのため、値動きなどもわかりやく、また情報に触れることで、なぜベンチマークが変動するのかも、徐々に理解を深めていくことができます。
日本やアメリカ、さらに世界の大きな流れに連動しているインデックス投資は、初心者にも理解しやすいといえるでしょう。
インデックスファンドとは?特徴をわかりやすく解説!
日経平均株価に連動するインデックスファンドの場合、日経平均株価を構成する日本の優良企業225銘柄に、まんべんなく投資することができます。もし株式を何銘柄も買おうとすると、数十万円もの資金が必要に。でも、インデックスファンドなら、銘柄選定をする必要もなく、少額で多くの銘柄に分散投資することができるのです。
また、1つの資産に集中して投資するよりも、複数の資産に分散投資をすることで、すべての資産が一度に目減りするリスクを抑えることができます。インデックスファンド1本に投資することで、分散投資のメリットも享受できるのです。
メリット2:インデックスファンドならコストも安め
投資信託には主に、インデックスファンドとアクティブファンドがありますが、アクティブファンドはインデックスファンドと比べて、一般的に信託報酬が高めに設定されています。その理由は、インデックスファンドが市場平均に連動するのに対して、アクティブファンドは市場平均よりも高いリターンを上げることを目的としているから。運用成績を上げるために、銘柄の調査や配分などの手間がかかるため、コストが高くなるのです。
インデックスファンドはコストが低い分、長期での積み立て向き
ほったらかしで資産運用をしたいなら、コストは重視すべきポイントです。その点、インデックスファンドはもともと信託報酬が低いため、長期での資産運用に向いています。
もし、インデックスファンドの積み立て投資を始めるなら、2018年1月からスタートした「つみたてNISA(少額投資非課税制度)」を利用すると、さらに便利で有利に運用が可能です。
つみたてNISAで購入できるのは、金融庁が満たす条件をクリアした投資信託(一部ETFあり)のみ。信託報酬などのコストが低めの厳選されたラインナップになっています。
ラインナップは現在155本で、そのうちインデックスファンドは135本(2018年7月20日現在)。さらに金融機関ごとに扱う商品を絞り込んでいます。この中から選べばいいのですから、投資初心者には選択のハードルが低めといえるでしょう。
また、つみたてNISAで買える投資信託には、購入手数料がかかりません。通常の積み立て購入でも、手数料がかからないノーロード(手数料無料)のインデックスファンドを選ぶことが可能ですが、つみたてNISAなら、本来利益分に対してかかる税金も無税になるというメリットもあります。
投資初心者は長期の分散投資で運用に慣れよう
インデックスファンドは、短期間で大きなリターンを狙えないというデメリットはありますが、市場平均という及第点はなんなくクリアできます。少しずつ投資に慣れていきたい投資初心者には、値動きがわかりやすく、低コストで手間をかけることなく運用できる、インデックスファンドがおすすめといえます。
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